沖縄の年中行事

沖縄の年中行事―琉球の島々に息づいている神々の心
渡具知綾子
那覇出版社
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沖縄の年中行事

沖縄には独特の年中行事があり、またそれぞれの風習は地域や島によって微妙に異なることも多いです。

以下に代表的な年中行事を紹介しておきますので、おおよそこういうものかと参考にしていただけたらと思います。

沖縄の年中行事は旧暦が基本

年中行事の紹介に入る前に、必ず知っていてほしいのが、沖縄の年中行事は旧暦のカレンダーに従って行われるということです。

ですから、正月のお祝いも、普段使っている1月1日にはほとんど当たらないということです。

旧暦は一年を30日の12ヶ月と考え、一年が360日です。
ですから、同じ行事でも年が変われば西暦上の日は毎年変わってくるのです。

見出し

こうした年中行事を楽しく歌った歌として、りんけんバンドの年中口説という歌があり、今ではエイサーの定番曲となって親しまれています。

1月

■ 1月1日 正月朔日(ショウガツツイタチ)
若水でお茶を点じて仏壇に供え、お正月の飾りをします。
火の神(ひぬかみ)に御願(うがみ)をします。
また、親戚に年始周りを行い、線香をあげて回ります。

■ 1月3日 初起こし(ハチウクシー)
正月の2日か3日に行われますが、3日に行われるところが多くなっています。
農村では初原(ハチバル)、魚村では船起し(フナウクシー)と言います。
いわゆる仕事始めのことです。

■ 1月7日 七日節句(ナンカヌスク)
七草の増水を仏壇に供えます。
この風習から、この節句のあたりになると学校給食でも七草粥が出ることが多いです。

■ 1月16日 十六日(ジュウルクニチー)
後世の正月で、墓前で宴を開きます。
昨年の十六日以後に死者が出た家では、墓前祭と自宅での焼香が行われます。

■ 1月20日 二十日正月(ハチカソーグヮチ)
正月の終わり。正月の飾りを取り払います。
広義では旧暦1月1日から20日までが旧正月。
年日祝い(後述)などはこの期間内に行うのが正しい仕方とされています。

2月

■ 2月15日 二月ウマチー
麦の初穂を祝うお祝い。
島によって呼称が微妙に異なるそうです。

3月

■ 3月3日 浜下り(ハマウリー)
各家庭で三月御重とフーチムチなどを、お重に盛って浜に出かけ、悪いけがれを流し、健康を願う節句。女の節句。
この時に食べるお菓子というのが、三月菓子の由来です。

■ 3月15日 三月ウマチー
麦の収穫祭。麦の大祭という呼び名もあります。
二月ウマチーと同じく、これも島によって呼び名が異なります。

4月

特になし(畔払いは後述)

5月

■ 5月4日 四日の日(ユッカヌヒー)
豊漁祈願でハーリー競争が各地で行われます。那覇ハーリーが有名です。
各家庭ではポーポーやチンビン(いずれも、クレープのような小麦粉で作るお菓子)が供えられます。

■ 5月5日 五月五日(グングヮツグニチー)
仏壇にあまがしとしょうぶを供えます。

■ 5月15日 五月ウマチー
稲の初穂祭。
これも島によって呼称が異なります。

6月

■ 6月15日 六月ウマチー
稲の収穫祭です。
新米を先祖の霊や御嶽に供えて、新米の豊穣を感謝する行事です。

■ 6月25日 六月強飯(ルクグヮチカシチー)
これも稲の収穫祭です。
別名を六月二十五日ウマチーとも言います。
新米の強飯を炊いて、豊年を感謝し願います。

7月

■ 7月7日 七夕
墓の掃除をして、盆が近づいたことを報告します。
天の川や彦星織姫は関係ありません。

■ 7月13日~15日 七月(盆)
いわゆる旧盆。沖縄の三大行事のひとつです。
先祖の霊を各家で招いて、今年の豊作の感謝と来年の豊作を祈願しますが、近年では農業に携わる人が減る中で家内安全や健康を祈願し感謝するようになっています。

13日はお迎え(ウンケー)、14日は中の日(ナカヌヒー)、15日がお送り(ウークイ)となっていて、本家の家に親戚たちが訪問してきます。

8月

■ 8月8日 トーカチ
米寿のお祝い。
八十八歳をお祝いします。

■ 8月10日 八月強飯(ハチグヮチカシチー)
地域によって名称が異なったりしますが、やはり豊年感謝の行事です。
あずき入りの強飯、豚肉、豆腐、煮物などを仏壇に供えます。

■ 8月15日 八月十五夜(ハチグヮチジューグヤ)
月見のお祭りで、月拝みをして、吹上餅(フチャギ)を仏壇に供えます。

9月

■ 9月7日 カジマヤー祝い
97歳の長寿のお祝いで、普通は9月7日に行いますが、正月の年日に行うこともあるそうです。
カジマヤーくらいになると、最高の長寿祝いとして、公民館などで地域ぐるみでお祝いすることも多いです。
派手なものになると、オープンカーで地域をパレードしたり市長から賞状が送られることもあります。

■ 9月9日 菊酒(チクザキ)
九月九日といい、酒に菊の葉を浮かべて仏壇に備え、家内安全を祈願する行事。

10月

特にありません。
吉日に行われる行事は後述します。

11月

特にありません。
吉日に行われる行事は後述します。

12月

■ 12月8日 鬼餅(ムーチー)
月桃の葉に包まれた餅を備え、家族の健康を祈願する行事です。

もともとの鬼餅(ムーチー)の発祥になった物語はけっこう怖いお話で、子どもにそのまま聞かせるのがいろいろ躊躇われる内容ですが、とにかく子どもたちにはムーチーを食べて強く健康な子になろうと言いきかせます。

■ 12月24日 御願解き(ウグヮンブトゥキ)
今年の火の神の祈願を解く日です。
台所の火の神の前を清めます。

■ 12月30日 年の夜(トゥシヌユル)
今年の終わりと年越しの夜です。
旧暦だと、どの月も1ヶ月が30日なので、30日が大みそかにあたります。

その他

■ 1月吉日 年日祝い(トゥシビー)
自分の干支が回ってくるごとに祝う生まれ年祝い。
旧正月中、生まれ年と同じ日に行われるのが正式ですが、今では親族などの集まる都合に合わせて行われていることが多いです。

■ 2月吉日 彼岸
御三味(グサンミ。豚肉やてんぷら、かまぼこ、豆腐など)と餅などを仏壇に供えて、紙銭を焼いて彼岸の節を祭ります。

■ 3月吉日 清明祭(シーミー)
沖縄の三大行事(正月、清明、盆)のひとつです。
先祖の墓の前にごちそうを供え、家族や一門がそろって食事をします。

4月の親類間のピクニック行事として、親族の交流の場となっています。

島によって少しずつ風習が違っていて、墓前ではなく家に親戚が集まって食事をするという地域もあります。

■ 4月吉日 畔払い(アブシバレー)
田畑の害虫を払うための御願をする行事です。
ノロと呼ばれる霊能力者(祭祀)を中心に行います。

■ 5月吉日 原山勝負(ハラヤマスーブ)
耕地、農作物、牛、馬などの農事奨励祭。

■ 6月吉日 プーリ
6月の26日中の壬または後の壬に八重山諸島で行われる行事です。
クロマタ、アカマタの来訪神が出て豊年を祭ります。

■ 6月吉日 シヌグ
盆前と後のどちらかに行われる村ごとの豊作、豊漁祈願の行事。

■ 7月吉日 ウンジャミ
豊作を祈願する盆後の祭りで、シヌグとウンジャミを隔年で行う部落(地域)も多いそうです。

■ 8月吉日 彼岸
2月の彼岸と同じように仏壇に供え物をして彼岸の節を祭ります。

■ 9月吉日 パーントゥ
宮古島尻地方で行われる行事。
来訪神(仮面神)の出現で村の悪害をはらいます。

■ 10月吉日 種子取(タントイ)
八重山諸島で10月の申、乙日に行う種子取り農耕儀礼の行事を言います。

■ 11月吉日 冬至(トゥンジー)
雑炊を仏壇に供えて冬の訪れを告げます。

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